Peko's Gun Box
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
Front page Movie Goods From Magazine Others Links Contact
 Charter Arms Bulldog 44Special
 & Stayer Model SL Rifle .222 Remington
 ブレードランナーのデッカード・ブラスター!
 ブレランと言えばSF映画好きならすぐにピンと来ると思いますが、そんなにSF映画に詳しくない私でもブレードランナーの映画はもちろん知っています。 ハリソン・フォードが主演のこの映画は主人公のデッカードが使う未来の銃(ブラスター)がず〜っと秘密のベールに包まれていて、いろんな人がそれを再現しようと今まで試みてきました。 それはなかなか魅力的な形をしていて最近になるまでその詳細がわからなかったのです。 それがとうとう去年、実際に映画で使われたブラスターがプロファイル・イン・ヒストリーと言うLAで行われる有名なオークションに出品されることになり、ブレラン・ファンでなくともそのブラスターの落札にはひじょうに興味がありました。 このことは以前、掲示板にも書きましたので知っている方もおられると思います。


ご存知!デッカード・ブラスター!
 そんなにブレラン・ファンでない私でもデッカード・ブラスターは、ベースがチャーター・アームスのブルドッグ44スペシャルでその上にシュタイヤー(ステヤー)のボルトアクション・ライフルのレシーバーが乗っかっているということぐらいは以前興味があって調べたので知っていました。 そこへある時メールを戴きまして、「ブルドッグ44スペシャルとシュタイヤーの.222レミントン・ボルトアクション・ライフルをアメリカで採寸したいのですが、どこかでそれが出来る所はないでしょうか?」 と問い合わせがあったのです。 それはデッカード・ブラスター・ファンなら必ず知っているであろう飛騨鷹山の留之助商店で企画制作しているブラスターの原型師を務める方からでした。 今回LAで本物のデッカード・ブラスターをオークション前に取材に行くのですが、出展品をバラバラにするわけにもいかないので次の作品のために実銃を採寸したいとのこと! ブルドッグにシュタイヤーのライフルなんてわたしゃ今まで実物を見たことすらないほどのレア物です! ブルドッグ44スペシャルと聞くとサムの息子と名乗る連続殺人事件の犯人が使ったという不名誉なことで有名なガンで、真っ先に私の頭にはそれが浮かびました!(笑)


実際に映画で使われたブラスター!

 チャーター・アームズと言えば三流メーカーという感覚(?)で普通のガンショップではまず見ないような代物です。 たぶん質屋とかの方が見つかるかも? 安いのでどこでもあるような気がしますが、逆にS&Wとかに比べたらひじょうにレア物であります。 シュタイヤーのライフルもこのモデルは絶版なのでガンショップでは見たことがありません。 この2丁を持っている人を私は思い当たらないので、「それは難しいです!」 と返信したのですが、最後に「買ってしまうという手もありますよ!」と付け加えたのです。 私は気軽に書いてしまったのですが、やはり予算もかかるし何よりもそんなレア物が見つかるのか?と後で思いました。 それもオークションの取材に間に合うようにです。 しかし、その方から自腹を切ってでも採寸したい!と返事を戴いたので、その期待にこたえるべくこの2丁を探し出しました。 今から思えば奇跡のようです。(笑) ブルドッグと言っても最近のではなく当時の古いもので、ライフルにいたっては色々ある口径の中からブラスターと同じ .222 レミントン仕様のものを探し出せたのですから! この辺の事情は留之助商店さんのブログを見ていただければブラスターの詳細な記事が見れますのでお好きな方はぜひ!(好きな人はもう知ってるって?こりゃまた失礼しました。)

             留之助商店さんのブログ    http://tenshu53.exblog.jp/i17/
 チャーター・アームズ ブルドッグ44スペシャル
 このガンは登録を行ったガンショップの店員が言っていたのですが、大口径で値段も安いので人気があるとのこと! 確かにコンシールド・キャリーには良いかもしれません。 持った感じはそんなに悪くないですよ! しかしダブル・アクションはお世辞にもスムースとは言えません。 ごらんのようにハンマースパーは無く、ダブルアクション・オンリーのように見えますが、トップに滑り止めのグルーブが付いているのでハンマーを起こしてシングルで撃つこともできます。 しかしこのガンの性質上、抜いてすぐぶっ放す(?)のが このガンの使い方だと思いますので! ですが何より少しダサいサタデーナイト・スペシャルのようなこのスタイルが逆に新鮮で結構気に入りました。(笑)


チャーターアームズ・ブルドッグ 44スペシャル


右側面です!
 このガン、こう見えても結構当たるのには驚きました。大口径ではありますが、44スペシャルで軽いガンにもかかわらず、撃ち応えは良好でバランスのうまく取れた!という感じがしました。 グリップをパックマイヤーに変えてあるからかもしれません。 私にはS&WのM60の2インチ・バレルで38スペシャルを撃ったときのほうがよっぽど撃ちにくかったですよ。(笑) このパックマイヤーのグリップはどうもブルドッグ専用の物ではなく無理やり合わせてあるようです。 ちょっと探してみたのですがガンと同じようにオリジナルの木製グリップもなかなか見つかりませんでした。 社外のラバーグリップもブルドッグ用は無いみたいですので、やはりレア物ということなのでしょう。 eBay などで根気よく探していれば見つかるかもしれませんね。


ブルドッグ 44スペシャルの刻印


右側にチャーターアームズの刻印


シリアルナンバー!


バレル基部の下にも!


複雑な構造のシリンダー・ラッチ


ファイアリング・ピンはフレーム側です。


独特な構造のシリンダー・ヨーク


エジェクターロッド自体がフレームに入り込む構造です。
 さて、撃った後は掃除をしなければなりません。 クリーニングをしようと部屋に帰りバラし始めたのですが、ここで思わぬことが!! バラしたのはいいですが、シリンダーのエジェクター・ロッドを組み立てるのにどうしても手が3本必要です!(笑) この時は友人と一緒だったので彼の手を借りて組み立てられたのですが、これは一人では完全分解は出来ても組み立てることは無理です! というか細部はバラしてはダメということでしょうか? やはりパテントなどの問題があるのでデザインをS&Wなどと同じに出来なかったということもあるでしょうけどこの辺が三流メーカー品というのを痛感した次第です。(笑)


シリンダーには5発入ります。


ライフリングは結構浅い?


スパーのないデホーンド・ハンマー


いちおうハンマー・トップにはセレーションがあります。


トリガーを引くとトランスファー・バーが上がってきます!


トリガーにもセレーション!
 今回も撮影の為にばらしたのですが、まったくもって往生しました!(笑) シリンダーの後ろのエジェクターのパイプの横に穴が開いていてそこからピンを入れるのですが、エジェクターは前方向に、中のロッドは後ろ方向にスプリング・テンションがそれぞれかかっている上に穴の位置に持ってきておいてピンを通さなければならず、今回はパスしました!(笑) 写真を見ていただくとおわかりでしょうが、なんとも面倒な造りをしております。
 気をつけなければならないのは、トリガーのスプリングの向きを間違えるとトリガーが引けなくなるのと、ハンマーを起こした時にハンマースプリングのロッドにピンを入れておかないと組む時に苦労するということでしょうか?(笑)


フレームはスチールですが、グリップフレームとトリガーガードはアルミ製です。


組みにくいシリンダー・ラッチ!


もっと組みにくいトリガー・グループ!


エジェクター・ロッドはバラしませんでした!


この穴から中のロッドにピンを入れなければなりません!


変な形のハンマー!


シリンダー・ストップをはずすの忘れました!
 シュタイヤー モデル SL .ボルト・アクションライフル
          口径 .222 レミントン
 シュタイヤーのボルト・アクション・ライフルを手にしたのは今回が初めてでした。 テーパーのかかったバレルには、らせん状に筋が入り、美しいストックとともにほとんど新品のようです。 最初、このライフルはどうやって後ろにボルトを抜くのだろう?とかなり悩みました。(笑) ミリタリー・ライフルばかり触りなれているので、たいていレシーバーの横にストッパーのレバーがあり、それを持ち上げてやるとボルトが後ろへ抜けてクリーニングなどが出来るのですが、ハンティング・ライフルなどほとんど触ったことのない私は、トリガーを引いてシアー前方のフックを下げてやれば後ろへ抜くことが出来るとわかるまで少し時間がかかりました。(大汗) シアーの前端がボルト・ストップを兼ねているわけで、このデザインだと大量に発砲する軍用ライフルではシアーを傷めてしまいかねないので別にストッパーがあるということなのでしょう。しかし細いシアーがボルトの溝に引っかかるだけというのは強度的に大丈夫かな?と多少なりとも思います。


シュタイヤー・モデルSL  222レイントン


あっさりとした左側面


レシーバーの左側の刻印


バレルにある222Rem の刻印


輸入元のストーガー・アームズの刻印


シリアルナンバーの下にあるプルーフ・マーク


バレル基部にもプルーフ・マーク


バレルの右側にもなにやら番号が!
 .222レミントンというカートリッジは今ではポピュラーな.223レミントン・カートリッジの元になったことで知られていますが、.223の人気の方が高く最近ではあまり見かけなくなりました。 このレシーバーとボルト・ハンドルの形はシュタイヤーのスナイパー・ライフルSSPでよく見慣れたデザインですね。 モーゼル等でよく見るボルトの先端にロッキングラグがあってチャンバーのすぐ後ろでロックするデザインではなくてボルトはボルトフェイスまでまっすぐな棒状です! ロッキングラグはボルトのすぐ後ろのボルトキャリヤー(?)に付いていてエジェクションポートのすぐ後ろでロックするようなデザインです。 このデザインはあまりハイパワーなカートリッジには向かないかもしれませんね。 ボルト・エンドにはコッキング・インジケーターが付いています。


ブラスターに使われたフレーム部分


ボルト・キャリアーにあるロッキング・ラグ!


ボルト・アッセンブリー!


シンプルなボルト・フェイス


ボルト・ハンドルの裏側にもプルーフ・マーク!


シアーとボルト・ストップは一体になっています。
 フロント・サイトとリヤ・サイトがちゃんと乗っかっていますが、やはりここはスコープを乗せたいところです。 フロントサイトはなぜかガード付きになっています。 普通はガードは付いていない物や最初からスコープを載せるようにとサイト自体が付いていないものも多いのですけどね。 やはりこれはヨーロッパの匂いのする(味がする?笑)ライフルなのでしょう!(意味不明かも?)


フロントサイト!


リヤサイト!


マガジン部分


バット・プレート!


マガジンには5発入ります!


後ろ側がシースルーになっています。
 ライフルにしては大きめのトリガー・ガードにダブルアクションのような大きなトリガーが特徴的です。 トリガー・ガードはプラスチック製(ABS?)でちょいと他のパーツに比べて貴賓が落ちますが、時代はみなプラスチック多様に向かっているので仕方ないのでしょう! マガジンもエアーガンのようにプラスチック製です。 5発まで入るマガジンは後ろ側が透明で一目で何発入っているか分かります。 


通常分解?


プラ製のトリガー・ガード部分


ツー・ステージ・トリガーでしょうか?


これにもナンバーが入っています。


バレル基部下側にある合わせマークとシリアルナンバー!


マウント用のスクリュー・ホール
 いつも書くことですが、最近の黒くコーティングされたスナイパーライフルも良いですが鉄の地肌にブルーがかかったものも良いですねえ!(笑)

 今回の2丁は留之助商店さんが、次回作のブラスターを出すにあたりより実物に近ずく為に入手したものを許可を得てレポートさせていただきました。 今度のデッカード・ブラスターはマルシンさんとタイアップで量産されるので質の高いものが以前よりかなりお安い価格で発売されると思いますので、皆さん楽しみにしていてくださいね!
 
                                   Special Thanks to  留之助商店

                                               4/11/2010
 留ブラPRO!
 製作のお手伝いが少し出来たブラスターが2010年の12月に発売されましたが、やっと手にとって見ることが出来ました。 知り合いからどうしても手に入れてほしいと頼まれアメリカに送ってもらったのです。 これは良くできていますね! 製作者の方々のご苦労が手に取るようにわかります。 ファンの方はもう手にしているでしょうか? 写真は実弾の44スペシャルを装弾していますが、ファイアリング・ピンが無いので発火することはありません。 シリンダーもリアルサイズなわけでダミーカートでも問題ないというわけです。


留之助ブラスターPRO 左側 


こちらは右側


実弾もぴったり入ります!


メカメカしいデザインが良いですねえ!


リボルバー部分はちゃんと作動します。
 知り合いはこの留ブラPROを使って実銃で撃てるブラスターを作ると言っていますので今から楽しみにしています。 完成したらホームページのネタにさせてもらいますので!(笑)


                                               2/11/2011
Gun Board に書き込む          メールを送る         Gun Box トップに戻る
Peko's Gun Box
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
Front page Movie Goods From Magazine Others Links Contact
(C) 2006-2009 Peko's Gun Box All Rights Reserved