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The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata) |
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BIG GUN (1973) |
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Tony Arzenta | |
今回のお題は古い映画で前回紹介した映画よりも1年古い1973年の「ビッグ・ガン」です。(笑) 45オートを使わせたらマックイーンと並んで称されるアラン・ドロンですが、この人は軍隊経験があるので確かにうまく扱いますね。 マックイーンも上手いのですが45オートを使う映画ってゲッタウェイとハンターぐらいで(あと戦争映画?)拳銃無宿の頃からリボルバ−一辺倒だったように思います。(爆) | |
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この映画の原題は「Tony Arzenta」と言ってアラン・ドロン演じる主人公の名前です。 組織の殺し屋で妻と娘のために引退を申し出るのですが組織の事を知りすぎているので組織から命を狙われ間違って妻と娘が殺されてしまい組織に復讐するという話なのですが、映画の説明は他でたくさん書かれていますので彼の使うガンについて見ていきますね。 見るといっても「アラン・ドロンが使うのはガバメントでしょ!」の1行で終わってしまっては身もふたもないのでどんなガバなのかちょっとだけお付き合いください。(笑) | |
ミリタリーガバメント? | |
「この映画にはミリタリーガバメントが使われていますね!」と書かれておられる方がいるのですが、それは間違いではないのです。 それは前半の彼のアパートのシーンでガンをキャビネットから出すシーンで全体に緑がかった艶のないガバメントが出てきます。 これはどう見てもミリタリーガバに見えます。 右側面を拡大してみるとトリガーガードの上、スライドストップの軸の前側に刻印があるように見えます。 たぶん M1911A1 U.S. ARMY の文字だと思います。 右側面のスライドには何も刻印が見当たりませんしこれはミリタリーガバメントですね。 ただし、バレルは交換されているようでチャンバーが光っていますが実銃はチャンバーが黒のつや消しなのです。 しかしながらミリタリーガバが出てくるのはこのシーンだけのようで他のシーンは全体がポリッシュされた黒いガバメントが使用されています。 | |
![]() この艶のないガバはミリタリーガバメント? |
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![]() スライドストップの軸の前に刻印が見えます! |
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![]() たぶんこれではないかと? |
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![]() COLT1911A1 ミリタリーモデル |
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2丁のガバメント! | |
映画の中盤でガバメントがアップになるシーンがあります。 よく見るとメインスプリングハウジングにランヤードリングが付いているのが見えます。 それとセフティーレバーの形からまるでミリタリーガバのようですが全体が良くポリッシュされたブルーです。 スライドとフレームの側面だけがポリッシュされているのが見慣れたガバですがこれは全体がポリッシュされているので戦前のガバメントモデルのコマーシャルモデルではないでしょうか? それに映画ではよくある9mmではなくてマガジンも45ACP用ですね。 そしてなぜかセフティーレバーだけが光っているのです! 他のシーンを確認したらやはりセフティーレバーだけが銀色に光っています。 どうもレバーだけニッケルメッキされたパーツが組み込まれています。 なぜ? セフティーが壊れてそれしかなかった?(笑) ミリタリーガバと見分けるため?(いや、わかるだろう!) アラン・ドロン専用銃だから?(いやいやいや!) なぜかわかりませんがビッグ・ガンのガバメントはセフティーが銀色の戦前コマーシャルモデルなのですよ! |
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![]() 唯一ガンがアップになるシーン! あ、セフティーが光ってる! |
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![]() このシーンでもセフティーが光っています! |
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![]() スライドトップはつや消しではなくポリッシュされたブルーです。 |
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![]() チャンバーは銀色ですね! |
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ガバメントが出てくるシーンを集めてみました! | |
![]() 最初の暗殺のシーン! |
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![]() フルチャージのブランクのようです! |
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![]() 映画のポスターのシーンですね! |
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![]() 光ってます! |
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![]() このシーンの後、撃たれてガンを放り投げてしまいます。 |
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![]() ちゃんとハンマーが上がっています。 ここでハンマーが下がっているとがっかりしてしまいます。 |
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![]() このマズルは45口径ですね! |
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![]() セフティーレバーの軸が光っている? |
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COLT 1911A1 PRE WAR COMMERCIAL MODEL | |
コルトの1911はご存知の通り1911年にアメリカ軍に正式採用され納入され始めました。 同時に1913年から民間へも販売され始めました。 1911コマーシャルモデルです。 コマーシャルモデルには政府に採用されたモデルということでガバメントモデルと刻印されました。 ですので通称ガバメントモデルなのですね。 その辺の下りは「UNDER SIEGE 2」の記事で書きましたので参考にしてくださいね。 その後、軍からの要望で1923年ごろに改良がなされてM1911A1となるわけですが、それは市販品のコマーシャルモデルにも反映されます。 そして1942年まで市販されていましたが、第二次世界大戦が始まりそちらへの供給が優先となり戦後の1946年までコマーシャルモデルは発売されませんでした。 それから1970年のシリーズ70ガバメントモデルになるまでは戦後に市販されたモデルはPRE70モデルとして知られています。 つまりPRE WAR COMARCHAL MODELは1923年ごろから第二次大戦がはじまる1942年までに市販されたモデルの事を言います。 形はミリタリーガバメントと同じですがミリタリーモデルのパーカーライジング仕上げと違って全面にきれいにポリッシュされたブルー仕上げと刻印が違います。 | |
![]() COLT 1911A1 PRE WAR COMMERCIAL MODEL |
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![]() こちらは右側面! |
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戦前のコマーシャル・モデルはひじょうに仕上げが良くて見ていても惚れ惚れするぐらいの出来なのです。 写真で伝わりますでしょうか?(笑) | |
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自分としては初めて買ったガバメントがCMCの金属ガバメントだったのでこの形が一番お気に入りなのです。 次に買ったガバメントもMGCのGM2でしたしね!(笑) | |
その他のガン | |
1970年代の映画なのでその当時の懐かしいガンが出てきますね! BERETTA M12、STEN Mk II Wire Stock、BERETTA M1951などなど、ハリウッド映画ではまず出てこなさそうなガンが出ていますね。 | |
![]() BERETTA M12 |
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![]() この茶色のグリップが印象的ですね! |
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![]() STEN Mk II |
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![]() スケルトン・ストック! |
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![]() STEN Mk II WIRE STOCK |
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![]() ベレッタですがセフティーレバーが見えない! |
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![]() トリガーガードが丸いです。 1973年の映画なのでたぶんM1951 |
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![]() BRETTA M1951 |
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![]() このフロントサイトは? |
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![]() スクエア・バットのスナブノーズ? |
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![]() たぶんS&W Model 10? |
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この映画、最近見直すまでぜんぜんストーリーを忘れていました。(爆) 映画の中でアラン・ドロンは大抵左手で射撃をしているので左利きかと思っていたのですが、他の映画では右手で撃つシーンも結構あるみたいでその辺は謎ですね! と、ここまで書いて1つ大きな問題に気が付きました! もしかしたら皆さんも気が付いたかもしれませんがアラン・ドロンが使うガバメントのスライドには右にも左にも刻印が見当たらないのです。 写真を拡大してもどうも刻印が見当たらない! ガンの仕様はPRE WAR COMARCHAL MODELで間違いないのですが上半分はプロップの関係で挿げ替えられているかもしれません。 プロップガンにはよくあることですがリブルーされていて刻印が消えてしまったとか? セフティーレバーもシルバーですしもしかしてパーツ寄せ集めのガバメント?!(爆) いずれにせよこのPRE WAR COMMERCIAL MODELの美しさを紹介したくてこの映画を選んだのでした! 実は私の要望でELANさんでこのガバを再現してもらいました。 そしてこのTONY ARZENTAモデルを製品化してくれるそうなのでぜひ皆さんもこの美しいガバメント・モデルを手に取って堪能してください!(笑) 1/9/2021 |
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